気まぐれ日記

 
 普段の生活で,何かちょっとしたことがあったり,ちょっとだけ写真を撮ったりしたときに更新します.
 
2006/05    2006/07 過去の日記 
2006/6/25(sun)
精密加工
 昨日の出来事だが,工業系ネタをもう一件.

 今春に卒業したボートの先輩ALF氏が久しぶりに大学に来ていた.
 ALF氏は工作機械メーカーに就職し,4月から研修で関東に行っていたそうだが,県内の工場に配属が決まって戻ってきたそうだ.
 で,金曜日の夜に,「ぶったまげる物もって行くから」と連絡があったので期待しつつフライス回しもって待ってたのだが,持ってきた物はコレ↓


 極小の自転車模型.
 米粒(左手前)と比較.縦6×横12×奥1.5mm.

 スゲェ!
 これ,レーザー加工機で厚さ1.5mmの鋼板から切り抜いたものだそうで,工場の片隅に転がってたんだそうな.
 模型の厚みは0.2mmってところだろうな.最初見たときには,切削屑(フライスとか旋盤で材料を削ったら出る屑)を器用に細工したものかと思ったが,まさか板材からの切り抜きとは!
 昨日の日記でも書いたような機械加工だと,こんな肉厚では材料の強度が足りなくてとてもじゃないが加工できない.外力を加えることなく切断ができるレーザー加工機ならでは,って代物だ.

 ちなみにコレを作ったレーザー加工機ってやつは,厚さ25mmまでの軟鋼板を高精度で加工できるんだとか.スゲェなぁ.
 他にも,厚さ36mmまでの軟鋼を瞬時に切断できるプラズマカッターとか,いろいろ凄い機械があるそうな.
 大学にいるときにも工場の旋盤とかフライス盤とか工作機械を我が物で使ってたALF氏だが,さらに凄い機械を触れるところに行ってしまったわけだ.


 …俺もそろそろ就職について考えないかん時期になってきたんだが,工作機械メーカーも面白そうだな〜と思った一幕だった.
 

2006/6/24(sat)
これがボートクオリティ?
 こないだからチョコチョコと進めてきたボートの部品の加工が終了した.
 定期試験期間と重なったのもあるが,こうして見ると,進捗遅いなぁ.

 今回俺が作っていたのは,水中翼走時のボートの姿勢を制御する機構の部品である.まぁ,簡単なリンク機構の一部だな.
 設計担当から回ってきた図面を元にアルミ材を削って製作する.

加工前.ギリギリの固定. 完成した部品はこいつ.単純な形状と裏腹に…

 工作機械を触ったことのある人ならすぐ分かると思うが,この部品,一見単純に見えるが,非常に加工が面倒である.
 金属を削る際には,強い力が加わるため,材料を確実に固定する必要がある.掴み方が悪いと材料が変形したり外れたり,最悪,事故になる.そんなわけで,機械加工をする際には,材料の固定に最も気をつけるわけだ.

 この部品はφ15mmの丸棒から削り出し,そこに溝やら穴やら平面やらの追加工をして作る.
 最初に旋盤(丸棒を削る機械)を使い,次にフライス盤(溝や平面を削る機械)を使う.大まかな作業手順を書いてみる.

 @ 旋盤 : 材料の外径および,写真右側の細くなっている部分を削る.長さも揃える.
 A フライス盤 : 3ヶ所に穴を開ける.切り込み0.5mmの平面出し.
 B フライス盤 : Aの反対側に切り込み0.5mmの平面出し.
 C フライス盤 : 側面に幅6mmの溝加工.(下穴→溝加工)
 D フライス盤 : Cの反対側から溝加工.(刃物の長さが足りないので,Cだけでは無理.)
 E フライス盤 : 写真左下の部分を削り落とす.
 F 手加工 : ネジ切り,ヤスリがけ.

 詳しいことが分からない人はそんなものかで流してもらえればいいが,番号が変わるごとに材料の向きを変えて掴み直しているわけである.
 機械を止めて材料を外す→向きを変えて掴み直す→座標を取り直す→加工.毎度毎度,この手間が掛かるわけだ.さらに刃物やら測定器やらの交換もある.あ〜めんどくさ.
 さらに厄介なことに,この部品,機械への固定が常にギリギリなのである.
 材料を固定するときには,正直台という台を敷いて掴む高さを調整するのだが,これが1mm間隔である.ところが,この部品を固定するときには,1mm低ければバイス(機械の固定部)を削ってしまうし,1mm高ければ部品を安全に固定できないのである.なんだこの極限設計!?

 加工を知らない人物が部品を設計すると,しばしば,加工できない設計が出来上がることがある.ところが,この部品は極限ながら加工できるのである.
 もっと単純な形状でも事足りる部品だと思うのだが,ボート設計担当が設計するとこうなる.…まぁ,俺は設計できんから偉そうなこと言えんのやけど.

 …これがボートクオリティ?


2006/6/18(sun)
休みっぽい週末
 昨日は産展の夜勤警備から帰ってきて,昼の10時ごろに寝てしまったら目が覚めたのは16時.目覚めて夕方だと,ホント1日損した気分になる.
 夜勤は給料いいし時間が長いから,まとまって稼げるのはいいんだが,それ以上に前日からの生活リズムの変更と,終わったあとにリズムを元に戻すのとで結局結構な時間を割く羽目になる.忙しい時にはできない.

 昨日あれだけ寝たし,今日は通常時間に戻って,ボートの加工でもしに大学に行こうかと思ってたんだが,起きたら昼.あうち.我ながらよく寝るなぁと思う.
 まぁ,しかし,考えてみれば,休日に家でのんびりできたのは久しぶりな気がする.
 先月の能登半島サイクリングから始まって,警備バイトが2週連続.実に4週間ぶりの休日っぽい週末である.まぁ,自称行動派なわけで,家に篭ってるより出掛けてるほうが好きなんだが,たまにはこんな週末もありか.

 とりあえず洗濯を回して,ラジオを聴きながら適当に部屋の中いじったり,グダグダと過ごす.
 夕方からは,久しぶりに百Vに買い物に.天気もいいし,チャリで軽く流す.今日は好調.

 俺のデジカメは,今はもう使われないスマートメディアを使うわけである.ここらへん,古いなぁ.
 で,常用してるのは128MBのカードなんだが,昨日突然認識しなくなった.PCに入れてもデジカメに入れても駄目.どうやらお亡くなりになったらしい.
 元々,耐久性が弱点なメディアなわけで,それを頻繁にデジカメとPCの間で行き来させてれば,負担も掛かるだろうってなもの.しかし,メインで使ってたメディアがダメになったとなると,少々痛い.しかも普及してないせいか,SDなんかと比べて高価である.で,手頃な中古メディアがないかと探しに行ったわけである.

 とりあえず,中古品があるかどうか見るつもりだけだったんだが,128MBのメディアを発見.今日は運がいい.
 値段は\2,980.まぁ,かなり安いだろう.即購入.ついでに,ノートPCの保護ケースと,ケーブルが断線しかかって余命が秒読みに入ったマウスの替えを購入.


 左が大学入学時から使っているマウス.右が今回購入したマウス.

 \780のカゴ売り品だが,何気に初・光学式マウスである.一番安かったヤツ.BUFFALOのBOMU-S02.そのまんまのネーミングやな.
 ワイヤレスとかレーザー式とか,横スクロール可とか,高機能なのが出揃うなか,オーソドックスな光学式・USB有線・縦スクロールのみの物である.とりあえず,ちっこくて安いのが欲しかったんで,まぁ,いいだろう.前のマウスもテンキーとセットの\2000カゴ盛りだったけど,それなりに頑張ってくれたし.
 安物光学マウスはポインタの暴走が心配だが,今までどおりマウスパット上で使う分には問題ないみたい.ただ,ボール式と違ってバックラッシュがないから,マウスジェスチャーを使うときに敏感すぎて失敗することがある.あと,ケーブルが太いのがちょっと邪魔.まぁ,慣れかな.

 最近は,次の車を買う資金を貯めるためにちょっとしたな倹約生活をしているわけで,物を見てもあまり購入欲が沸かない.食事もほとんどが自炊で,マンネリ化している.それなりに節約に成功してるんだが,それが破れた時の反動が怖い.…酒が飲みたい.旨い物が食いたい.…危険な兆候だ.


2006/6/17(sat)
嫌な予感がする日
 昨夜はバイトで産業展示館の留守番警備をしてきた.
 まぁ,ただの産展の夜勤なら,5月にもあったとおり,施錠したら後は適当に見回りと暇つぶしで終わりなんだが,昨日はどうも妙だった.

 夜勤を頼まれた日には,大抵,昼過ぎまで寝て時間調整してから出勤するんだが,どうも昨日は起きたときからコンディションが悪かった.
 特に何かある訳でもないのだが,どうも落ち着かないのである.
 まぁ,たまにあることなんで,出勤する前に大学に寄って,適当に誰かかまえば落ち着くだろうと思ったんだが,昨日はそう簡単じゃなかった.
 事務所までチャリで向かったんだが,どうも思い通りにコーナリングとかが決まらないし,車には当たりそうになるし,うまく走れない.車に乗ればガス欠寸前だし,事務所から産展までの車の運転も,なんか安定しない.
 なんかよくない日やな.最近悪い事続きやし,夜勤で何か起こらなければいいが.
 さらに悪いことに,展示品に美術品があって,これは絶対守ってくれと言われてみたり,北側が全面ガラス張りなのが気になったり…

 そして見事にその嫌な予感は的中.
 昨日はイベントの設営日だったんだが,設営が遅れている.
 5月の夜勤がそうだったように,18時から配置について,20時ごろには関係者皆さん御帰り…大抵はこうなるらしいんだが,昨夜は設営が終わらない.時々巡回して,使われてない窓やら扉やらを施錠していくのだが,後はできることといえば場内の見回りくらい.幾つかのゲートが開いているから気を許すわけには行かないし,かといって駐車場のように動きがあるわけでもないし.退屈である.早く終わらんかな〜と思いつつ,見回りながら設営の様子を見てたんだが,いつまで経っても終わらない.
 20時ごろには閉められるだろうと思って,弁当を買って来てたんだが,こんなんじゃ飯も食えん.腹減ったな〜.しかも産展の守衛には,まったく覚えのないことで苦情言われるし.

 結局,設営が完了したのは0時過ぎ.俺が配置についてから,6時間は経っていた.
 業者の方々にはお疲れさんでした,と思いながら,あ〜やっと終わった,やれやれ.やっと飯が食える.元々コンディションが悪い日に,さらに精神的に疲れて,さらに飯が食えんかったからガス欠寸前である.12時間ぶりに飯にありついた.
 しかし,こんな風な精神的に不安定な日に,留守番警備なんて仕事で,誰一人いない,だだっ広い展示場で一夜を明かすわけである.普段の俺ならなんてことないんだが,どうも昨日はやはり落ち着かない.普段なら絶対ありえないんだが,どうも負の方向に考えが向かってしまう.
 あまりに落ち着かないものだから,とりあえず仮眠をとることにした.物音なんかに反応するように,別室には行かず,展示場の床に毛布を敷いて寝る.

 2時間ほど仮眠して,なんとか安定を取り戻せたのが幸い.この辺は野宿旅の経験の産物かな.
 まぁ,結局,目に見えるものでは何事も起こらなかった.蝙蝠が一匹,侵入したくらいか.ただ,朝方に再び,件の守衛に覚えのない苦情を言われたくらい.
 最近,事故とか,リアルに悪いことは続いたが,静的に不安定なのは久しぶり.精神的にごっつ疲れた夜勤でした.


 夜明け.人気のない展示場もうっすらと明るくなってくる.
 夜明けの到来に,これだけホッとしたのも久しぶりだ.


2006/6/15(thu)
大会参加人数9人?
 俺の所属する人力ボートプロジェクトは,大学入学時には活動休止状態で,そこからSと2人で復活させて活動してきたプロジェクトだ.
 活動再開時のメンバーは大学1年生2人だけ.過去の遺物を組み合わせて,ちょっとした改良をして,夏の大会に参加した.大会に行ったのは,漕ぎ手専門も含めてもたったの4人.
 動力が異なるだけで基本的な技術は同じ,試走から大会まで同じのソーラーボートにくっついて,細々と活動してきたわけである.
 当然,毎年メンバー募集して,新人を欲してるわけだが,いかんせんボートってのは人気がない.ロボットやら飛行機やらは新人が多すぎて困るなんて言ってるが,羨ましい話である.

 毎年の大会参加人数は…
 2003年:4人(メンバー数は3人),2004年:4人(メンバー4人),2005年:大会不参加(メンバー7人).
 相変わらず細々と活動している.
 そんでもって,メンバー不足に加えて,この大学のクソ忙しいカリキュラムのせいでロクに製作が進まず,今年度にはついにソーラーボートに吸収合併されてしまった.
 ますます廃れる一方だ.

 ところが,夏の大会も近づいて,今年の大会に行く人数を数えてみたところ,意外な事実が発覚した.
  人力班からの大会参加人数 : 9人
 ちなみに,ソーラー班は6人である.いつの間にそんなに増えたんや? ってか,人数逆転してるし.

 まぁ,9人と言っても,実質,漕ぎ手専門なのが3人だから,製作メンバーは6人.それにしても増えたなぁ.
 頭数だけ増えても,実際の加工力は3.8人ほどだと思うんだが,それでもなんか嬉しい.
 今年で引退する製作メンバーが3人,設計できる後輩がいない,など,相変わらず不安定要素の塊であることに変わりはないが.


 ボートの部品製作で,久々にアルミを削った.旋盤加工.
 ん〜サクサク削れて気持ちいい.やっぱ金属加工が一番俺の性に合ってる.


2006/6/13(tue)
海月R
 久々にプロジェクトネタ.
 ボートの大会が7月末に迫って,そろそろ書類なんかを送らなければならない時期になってきた.今回送るのは参加の予備調査.これを出したら,正式なエントリーの書類が送られてくるわけだ.
 となると,そろそろチーム名やら艇名やらを決めなくちゃならん.そんな話になったのが先週末のミーティングだった.

 チーム名は,毎年恒例,大学名&プロジェクト名.これは真面目に.まぁ,仕方ないだろう.
 だが,艇名くらい,ひと遊びしたいところ.ミーティングの席で,出るわ出るわ…さすがボートクオリティ.普段の活動がいまいちでも,こんなときは冴えるのね.

 “穴水BOYS”(夏の合宿地に由来)とか,“とびうお”(設計ミスで艇がジャンプする)とか,“安全率0.99”(ボートクオリティ)とか,“白山”(Y技師の動力源.地酒.…え,違う?)とか,いろいろ出たが,結局,メンバー内でまとまったのがこれ↓.

  “海月R” 「くらげていこう」

 実は人力でなく,ソーラーボート由来のネタなんだが,毎年夏に試走を重ねる穴水湾での,ある出来事に由来する名称である.
 我が大学のソーラーボートはギアBOXの精度の問題だろうか,航行時に甲高い騒音を発するのだが,この音が一瞬,さらに甲高くなることがある.そして,その時の電圧変化のデータを見ると,一瞬,電圧が高くなる場合と低くなる場合がある.
 幾つかの要素から考察すると,
  電圧が高くなる → モータに掛かる負荷が小さくなる → 水中プロペラが空気を巻き込んだ
  電圧が低くなる → モータに掛かる負荷が大きくなる → 水中プロペラに何か引っかかった?
となる.
 巻き込んだ物は何か? おそらく,夏の穴水湾で最も可能性が高いのは,異常と思えるほどに大量発生するクラゲだろう.
 そしていつの間にか“クラゲ抵抗”という言葉が使われるようになっていた.(過去には“ボラ抵抗”が発生したこともあるそうだ)

 今回はそんな,穴水湾由来の現象を艇名にしてみた.
 提出前に,書類は,大学のチェックを受ける.

 …即行で却下された.
 “R”を取って,読みを「かいげつ」にするならOKだとか.

 ええい,この際,読みはなんだっていい.だけど“R”を取ったらイカン.意味が変わってまうやないか.
 え,だめだって? それじゃあ,ただのクラゲやん.…駄目だって.

 あえなく撃沈.

 なんだかな〜大会行ったら,もっとステキなチーム名やら艇名やらがいろいろいるのに.残念.

 過去には我が大学チームにも,いろいろすばらしい艇名がいたのに.
 “ATUKARA.G” 「あつからじー」 は多分,最高傑作名やろうな.(←ローマ字読みで逆から読むと…)

 名前ぐらい好きに付けさせて.…ってか,判定厳しすぎへん? なんであかんの?
 ここ最近の,大学の広報への,偏屈した力の入れ具合にはうんざりだ.


2006/6/11(sun)
キリコの季節がやってきた
 夏になると能登半島ではキリコ祭りなる行事が行われる.
 キリコ祭りとは,能登半島各地で繰り広げられる古くからの祭りで,キリコとか奉燈とか呼ばれる巨大な御神燈を担いで街中を乱舞する,迫力ある熱い祭りである.
 俺は一昨年の夏にこの祭りを初めて見てから魅せられて,各地の祭りに行っている.

 そして今年も夏が近づき,昨日,今日と,和倉温泉で “祭りの國 能登の賑わい〜能登キリコよさこい祭り” が開かれた.
 この祭りは,高知県発祥の迫力ある踊り祭り“よさこい祭り”と,“キリコ祭り”が融合したものだそうで,なかなかの熱い祭りである.キリコ祭りとしては,能登の各地のキリコが引き出される紹介イベント的な祭りで,昔からの祭りではないし,規模も大きくないのだが,夏の訪れを告げるかのごとく,夏の最初のキリコ祭りである.

 俺はこの祭りに,一昨年,昨年と警備バイトで行っているわけだが,今年も仕事が入った.
 この祭りの仕事はいつものような車相手でなくて,対人だ.キリコや奉燈は広場の群集の中を乱舞するわけだが,その際に群集を下げるのが例年の仕事である.大型のキリコは当然要注意だし,小型のキリコは全力疾走してくれるから,これまた要注意なわけ.結構大変な仕事である.
 ところが今年は祭りのやり方が少し変わって,キリコが乱舞する間は広場に群集を入れないこととなった.広場の入り口をKEEP OUTのテープとカラコンで締め切って,そこに制服の警備員で群集の立ち入りを規制すればいい.これが今回の仕事前の指令.

 これだけ書けば,今年はさぞ楽になったと思う方も居るかもしれない.
 しかし想定どおりに事が運ばないのはこの仕事にはつきもの.観光客はここまでしていればまず広場には入らないのだが,地元人は平気で入ってくる.止めても,「わし,そこの奉燈の関係者やし.」 …地元の人間は全て関係者ってこと.広義の関係者が多すぎる.強く止める必要はないと言われてるし,地元人はキリコの動きには慣れているから,まぁ,いいんだが,結局,広場の中に群集ができてしまった.


 夕闇が迫り,灯が燈された石崎の奉燈.
 高さ10m級,担ぎ手は100人弱.キリコ・奉燈の中でも,かなり大型のものである.

 ところで,今回の俺の配置はこの石崎の奉燈のすぐそばだったわけである.
 奉燈は担ぎ出す前から,盛大に囃子を奏で始める.これを間近で聞いていれば,腹に響いてきて浮き足立ちそうになる.そして「セイヤー」の掛け声とともに一気に奉燈は担ぎ上げられ,独特の囃子に合わせて巨体が乱舞する.ものすごい迫力だ.祭りに呑み込まれて仕事を忘れないようにするので精一杯だった.
 まぁ,あとは,酔っ払いが信号灯奪って踊るし,地元人に囃子の意味をレクチャーされるし,結婚しとるのか? とか聞かれるし,やっぱり奉燈は突進してくるし,例年通りだった.(←ちなみにこれは,全て俺に起こったこと.他にも,羽交締め食らったり,怒鳴りつけられたり,喧嘩勃発したり,いろいろあったらしい.)

 さぁ,夏だ.今年も能登各地の祭りを巡ろう.…今年は車がない.誰を唆そうか.
 誰か,この能登の熱い祭りの虜になりませんか?


2006/6/10(sat)
3週連続
 なんか最近,警備バイトネタばっかりやな…と言いながら,今日も警備バイト.

 今日の仕事は,能登有料道路の延長である穴水道路(穴水−能登空港)の開通式の交通整理である.
 8:00に出勤して,車に便乗して穴水に向かう.今回も運転を任された.ドライブ楽しんでました.
 それにしても,先々週から,能登半島サイクリング,開通前イベント,開通式と,3週連続で週末に奥能登に来ている.なんか頻度おかしいな.まぁ,能登は好きやからいいけど.

 自動車道の開通式は,開通前路線のIC近くの本線上で行われることが多い.
 当然,そんな場所にまともな駐車スペースが確保できるわけがなく,側道やら本線やらに縦列駐車で駐車枠を確保することになる.ただでさえ分かりにくいIC周辺で,VIPやら来賓やら一般やら,その相手によって駐車場所が違う訳で,その誘導をするのが今回の仕事なわけだ.
 今回の俺の配置は,IC入口.入ってきた車の駐車票(VIP,来賓,一般,報道)を確認して無線連絡すること.それと併せて,間違えて入ってきた一般車両への対応,右折進入禁止&直進してUターンすることの指示.
 右折禁止の方は,道路のセンターラインにカラコンを並べたのでかなり楽ができたし,入ってくる方皆さん,わかってらっしゃる方ばかりなので,そんなに厄介ごともない.強いて言えば,皆さんダッシュボードに駐車票を置いて入ってくるのだが,俺の身長が低いせいで,かなり近づいてからでないと確認できないくらい.
 まぁ,問題なく仕事終了.
 しかし,運転手付の偉いさんの車って,何故に黒塗りトヨタばかりなんだ? 他にもいい車あるのになぁ.


 穴水道路,穴水IC.開通式の会場&駐車場はこの上.
 それにしても携帯のカメラってどないしょーもなく画像が汚いな.

 午前中はこの開通式の仕事だったが,今日はもうひとつ仕事が入っている.
 こちらは夕方からで,和倉温泉の祭りの警備.この話は明日書くとして,その間に5時間弱の暇があるわけだ.移動と飯を引いても3時間以上の休息.この間も給料がつくらしい.やった!

 ところで,今回,後輩Mをバイトに紹介したわけなんだが,ベテランのバイトに同じ名前のMがいる.
 同じじゃややこしいってんで,呼び名をどうするかってな話が出てた.新人と古い方,とか,AorBとか,無難にまとまりそうに思えたのだが,そうはいかないのがこのバイトのクオリティ.
 俺が席を外した10分ほどの間に事が起こったので詳細は不明だが,ベテランMの自爆に隊長が突っ込んで,そのネタで盛り上がって呼称が決まってしまったらしい.
 決定した呼称 : 新人M → Dandy   ベテランM → Sexy

 なんでも,別の新人が信号灯でバトミントンの素振りをしてたところに,ベテランMが突っ込んで,手本を見せたところから始まったらしい.
 そこに突っ込む隊長:「おい,M,お前,信号灯の振り方なんかSexyやし.」
 その後に決定的な自爆をしたらしく,そこから一気にヒートアップ.普段あまり喋らない,一見真面目な社員Tさんが本性現すし,みんなして乗るし.
 そして事務所に帰って隊長がBOSSにこの件を話して,完全に定着.仕事の予定表にまでM(セ)とM(ダ)の記述.あ〜あ.

 まだしばらくは,新人Mは無線機を持たされることはないと思うが,そのときが楽しみだ.


2006/6/9(fri)
道行く人々
 昨夜,今朝と,金沢駅地下広場で留守番警備のバイトをしてきました.
 老人介護?かなんかに関する展示と発表,書籍販売をしていたわけで,仕事内容は夜間の展示・販売品・機材の見張り.4月にも書いたが,ひたすら退屈な仕事である.

 仕事場所の金沢駅東口地下広場は,JR金沢駅・バスロータリー・北鉄金沢駅と,武蔵ヶ辻周辺のビジネス街・繁華街の間の通り道になる場所である.人通りは結構多い.前回みたいにただ退屈するのも嫌なので,退屈しのぎに人観察をしてみた.
 最初は,道行く人々を学生?サラリーマン?とか見てただけだが,時間帯ごとの道行く人々の傾向を考えてみるとなかなか面白い.
 まず配置についた17:30以降しばらくは,JR駅・バスロータリーから北鉄に乗り換える人やら,武蔵ヶ辻方面から駅に向かう人やら,会社からまっすぐ帰宅するであろう暇なor家庭人な社会人が多々.学校帰りの高校生なんかも結構いる.
 19:30を過ぎるとかなり人通りが減る.この時間帯は,軽く残業組と,ちょっと帰りにショッピング組だろうか.
 ところが21:00頃になると,一杯引っ掛けたサラリーマンやら,結構派手な女性やら,遊んできました組が増えてくる.グループも結構多い.
 そしてそんな人々が多いまま22:00台へ.ところが,この時間になって気になったのは,高校生がちらほらいること.それも遊び帰り組ではなさそうだ.部活帰りでもなさそうだし…予備校帰りかな? ご苦労様である.

 ちなみに,19:00以降の男女比は6:4〜7:3ってところ.いや,それだけ.

 夜の警備は23:30に終了.事務所に戻ったのが0:00ごろ.帰りがてら飯食っていこうとしたら,事務所に財布と携帯を忘れた事に気がつく.あっちゃ〜飯が食えん.そして電話がないから開けてもらうこともできん.仕方ないので飯抜きで帰って寝たのが1:00.
 ここまでが昨夜の話.今日は授業もないし,これで終了ならよかった.しかし,仕事を頼まれた時の俺のミスで朝5:30から再び金沢駅の監視を入れられてしまった.

 まずいなぁ.携帯を忘れたから目覚ましも貧弱だし,寝坊してもモーニングコールもかからない.危険だ.しかし寝た.
 4:00のラジオで飛び起きる.とりあえず3時間だけでも眠れただけよしとしよう.
 で,なんだこの雨は.えらい激しい雨.事務所までチャリなら10分だが,徒歩だと45分かかる.即下宿を出る.途中で弁当を買ってなんとか4:50に事務所到着.即着替える.間に合った〜

 再び地下通路で.
 早朝の男女比は夜中と同じ.仕事してる男女比だろうか?
 ところが,6:30ぐらいからだろうか,通学の高校生が通り始めると,男女比はがらっと変わる.北鉄の電車が到着するたびに大量の社会人やら学生やらを吐き出すわけだが,高校生が多い.そして,圧倒的に女子高生が多い.多すぎて面倒だったので男女比は数えてないが,確実に夜間と反転してるだろう.
 車社会の石川県だし,鉄道利用の大半が高校生なのは分からなくはない.大方,内灘方面の住宅地から来て,駅のバスターミナルから市内に散るんだろうけど,しかし,何故こんなに女子が多いのか? …多分,男子はチャリ,女子は鉄道&バスという構図だろうな.

 なんかまたまとまりのない文章になったが,9:00でバイト終了.観察だけで結構書いたな.眠かった.


2006/6/5(mon)
隣の火事
 昨日,下宿で遅い晩飯を食ってたときのこと.暑かったんで窓全開だったんだが,23時前ぐらいからだろうか,近所がやたら騒がしくなった.
 物を投げたり,叩き潰したりするような音と,食器のようなものが割れる音,そして女性の悲鳴.なんだ,喧嘩か? と思いながらなんとなく聞き流してたんだが,やたら長い.この近所でこんな激しい喧嘩を聞くのは初めてやな〜どこの家やろか? と思ってたんだが,さらに続く.そろそろ誰か警察呼ぶかな〜と思い出した頃に接近するサイレンが聞こえてきた.

 ところが,どうも様子がおかしい.
 少しして,今度は消防のサイレンが近づいてきた.さらに何か弾けるような音が混じるようになって,さすがに妙なので表に出てみた.

(23:17)
 マジで!
 この写真は俺の下宿の横から広角で撮ったものだ.近い!

 燃えているのは3軒隣の家.直線距離で30mほどしか離れていない.近すぎる!
 下宿がもう少し離れていれば,カメラ片手に…となったんだろうが,これは近すぎる.とりあえず最低限のものだけ鞄に放り込んで表に出た.ちなみに持ち出したものは,財布,通帳,ノートPC,HDD,デジカメ,チャリ.とりあえず手近にある高価なものとデータ類,移動手段.たいした物ないな.

 この後に消防が続々と到着して,消化.この近所一帯の,現場に通じる要所要所に3台以上いたから,合計で15台は来てただろう.えらい火事や.
 結局,状況が落ち着いて下宿に戻ったのが0時過ぎ.延焼こそなかったが,家一軒丸焼けでした.あ〜びっくりした.この後,寝れんかったし.
 最初の騒ぎは出火したパニックによるものなのか,それとも騒ぎが原因で出火したのかは不明である.(俺は後者だと思ってるのだが)

 しかし,今回は手近な物を鞄に放り込んで逃げたわけだが,生活関係は何一つ持ち出してないわけである.移動手段となるチャリくらい.まぁ,もしもの時には誰かの下宿に転がり込むか実家に帰ればいいと思ってそうした訳だが,やっぱり非常持ち出し品は揃えとかなあかんな.せっかく野宿装備が揃ってるんだから,パッと持ち出せるようにしておくに越したことはない.


 …しかし,ホンマ最近こんなんばっかりやな.


2006/6/4(sun)
食生活
 今日は,産展で石川テレビ主催の,地上波デジタルに関するイベントがあった.で,毎度のごとく警備バイトで駐車場の仕事をしてきたわけなんだが,14時前にえげつない混雑となった.正規の駐車場だけでは処理しきれず,路駐やら,隣接する施設の周りやら,考えられる全てを使って対応したわけだが,これが大変.
 俺は陸上競技場の周りを担当したんだが,これが曲者.一列づつしか止められないうえに見通しが利かないから,入り口近くまで行って車を呼んで,ダッシュで奥の空いているエリアまで車を引っ張る.変な所に止められるとマズイので,流すだけというわけにもいかない.…往復300mのダッシュを繰り返し.あ〜疲れた.
 その14時前後に何があったかというと,あるお天気キャスターが来てたらしい.いい男がカメラ片手に浮かれてた.…のだが,俺は誰か全く知らんのである.今回に限らず,タレント関係はほとんど分からない.「よくTVに出てる人」と言われるが,そもそもTVをほとんど見ない.民放系,ましてバラエティはまったっく見ない.


 まぁ,俺はTVを見る時間自体少ないが,ところで,今夜見た番組について.

 NHKスペシャル「”好きなものだけ食べたい”〜小さな食卓の大きな変化〜」
 今夜21時頃にやってた番組である.内容は,とある小学校で子供の食事を写真調査したところから始まって,最近の家庭での食生活の変化と,それによる子供の健康状態の変化についての問題について.

 まず冒頭に,写真調査の結果が映される.しっかりした家庭では,旅館顔負けのしっかりした,バランスのいい食事が出てて驚かされるわけなんだが,それ以上に驚かされるのは悪い例.晩御飯はカップ麺だけとか,冷凍食品だけとか,コンビニおにぎりとか,酷いものではスナック菓子とか,もうこれは日々の食事とちゃうやろうってな,目を疑うようなものばかりである.こういった悪い食事のだいたいの共通項は,野菜がほとんど皆無であること.中には,栄養バランス確保しました…ってな感じに野菜ジュースとか,サプリメントとか,納豆とかを付加したメニューもある.しかし,申し訳程度だよな.
 さらに驚くのが,この食事,親が準備したものであるということ.それも,他の家族はまともなもの食ってるのに,子供だけこんな食事になってるってこともあるのだ.どんな親だと訪ねれば,なんてことない,祖母とともに暮らす普通の家庭.子供が嫌いなものを除けて,好きなものを出したらこうなるってことらしい.
 いや,なんぼ好きなもんだからって,これはないやろ!
 子供が喜ぶものを,子供のために…って,これじゃあ,子供のためどころじゃない.てか,嫌いなものは食べなくていい…って,ナメとるんか!
 その結果ともいえるのが,糖尿病と診断された小学生が以前の3倍にまで増えていることだろう.さらに,小学生の半分は便秘だそうな.…まぁ,当然の結果といえばそうなんだろうが,ひどい.

 あまりにもひどいので,改善プログラムを実施したそうだが,そこで新たに明らかになったのは,ほとんどの子供が朝食を食べないという点だそうだ.朝食を抜き続けば体の代謝が下がり,太りやすくなるんだそうな.そこにもって前述のような食事.そら,太るわ.
 朝食を食べられない理由のひとつが,子供の夜更かしにあるそうな.寝るのが遅いから朝起きられず,朝食を取る時間がないという理屈.
 最近,俺たち大学生どうしで夜,遊びに行ったりすると,20時を過ぎた頃でも,子連れの親を見掛けることがある.一体なに考えてんだか.

 俺がホントに小さい頃には納豆しか食わんかったらしいが,物心ついた頃からは,嫌いなものだろうと除ければ飯を食うなと言われたし,散々食い物を粗末にするなと叩き込まれた気がする.まぁ,結構厳しく躾けられたものである.おかげでほとんど好き嫌いもなく,健康である.
 それに朝飯を食わなけりゃ,午前中は全くだめだったし,高校の時なんか学校に辿り着くのも危うかった.時間がなければ走りながらでも食ったもんで,食わないってのが信じられない.

 食の乱れ,孤食化など聞くけど,ここまで酷いものとは思わなかった.
 こういうのは,親が子供を甘やかしすぎだと俺は思う.食に限らず,欲しがるものを与えすぎじゃないだろうか.おかげで辛抱することを知らない.もっと我慢を教えなくちゃいかんのじゃないかな.


 どうもまとまりのない文章になってしまったが,とりあえず驚かされた番組だった.


2006/6/3(sat)
事故続き
 先週の能登サイクリングの時には悪天候に泣かされたが,今週末はずっと晴天である.なんか腹立たしい.

 ところが,先週に続き,今日もまた能登に行ってきました.今回は穴水道路(能登有料道路の延長)の開通前イベントで,能登空港横での警備バイト.
 先週の旅行中にBOSSから電話があって,「悪いけど能登空港まで運転頼む」…嬉々として引き受けました.ヘナチョコAT車だが,贅沢は言えない.ワークス廃車以来,久しぶりの長距離ドライブである.やっぱり運転は気持ちいい.そのうえ,帰りの車内では社員I氏が熱弁してくれて,知られざる過去の話を聞くこともできたし.警備員になる前は貿易商社で海外勤務って…何故?
 肝心の仕事自体は,イベント参加者向けの臨時駐車場の場内整理.しかし参加台数は少ないし,出入りの時間も限られてるんで,楽な仕事でした.静かな山奥で,初夏の太陽をしっかり浴びて癒されてきました.

 ところで,先週俺が能登半島を回ってるときに,高校相撲の大会があったんだが,そこでの警備でえらいことがあったらしい.

 イベント開始早々に事故は起こったらしい.忙しくて半ギレ状態になっていた隊長.車で狭い山道を移動していたときに,後退で失敗して崖下に転落!
 車ごと,10m下に滑落したそうである.横に8回転したとか.シートベルトをしていたため軽症で済んだそうだが,マジで怖かったそうである.生きててよかったと言っていた.

 で,そのときのやり取り.(隊長ほか数人から聞いた)

  通行人から警備員(バイト)に連絡が入る. 「崖下に車が転落したのを見た」
  バイトは隊長に無線を飛ばして指示を仰ぐ. 「崖下に車が転落したそうなんですが,…」
  崖下から隊長が応答.             「それは隊長です!」
  そして状況不明のまま,K氏が現場に急行.
  崖下を覗く…見慣れた人物(隊長)がせっせと散乱した荷物を拾い集めている. 「他人のふりしようかと思った」(by.K氏)

 直前まで半ギレ状態の無線を飛ばしてた隊長からこんな応答があったとして,誰が信じられるだろうか? その系統の無線を聞いてた警備員の誰もが,しばらく状況を理解できなかったそうである.冗談? 聞き間違い? 他人事のような反応をしてしまったバイトもいたらしい.
 不謹慎だが,この話を隊長から聞いたときにはみんなして爆笑してしまった.

 隊長は救急車で搬送されたが幸いにも軽症ですんだのがなによりである.ただし,半年前にリースしたばかりのProBOXはベコベコになって廃車.これからどうするんだろ…ちなみに無線の予備バッテリーが2本,行方不明になったそうだ.

 しかし今年に入ってから,俺の周囲でやたら事故が多い.
 まず,俺のワークス廃車の件とチャリで車に轢かれた件.そして夢の先輩の車も事故で廃車になってるし,それに今回の隊長の件.さらに,今日一緒にバイトしてた仲間が,別れた3分後に車に跳ねられて骨折・チャリ廃車.N氏は壁に突撃して穴を開ける.未遂も含むともっと多い.
 その大半の共通項は,焦ったり,調子に乗ったりしてたこと.にしても,これは多すぎねぇか?

 …やっぱりなんかあるのか?

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