気まぐれ日記


 普段の生活で,何かちょっとしたことがあったり,ちょっとだけ写真を撮ったりしたときに更新します.
 
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2006/7/29(sat)
炎の祭り
 ボートの大会も終わり,サマーサイエンスも終わり,ようやく少し暇ができたところで,またもや能登のキリコ祭りに行ってきた.

 今回行ったのは,能登島の“向田(こうだ)の火祭”.
 キリコ祭りは盛大に松明を燃やす“火祭”の要素があるものが多いが,ここの柱松明は高さ30mと,能登の中でも最大級である.

 毎度のごとく誰かを誘って車出してもらおうかと企んだが,今回は誘える車持ちがいなかったので,鉄道で行こうかと考えた.しかし,この地域の終電は21時前である.最も盛り上がるのが深夜のこの祭りでは,行っても帰ってくることができない.一泊する気もなく,仕方なくレンタカーを借りることにした.
 あれだけ激しく,奇妙で見応えのあるキリコ祭りがあまり認知されていないのは,交通の便が悪い奥能登で,深夜にピークを迎えるという,非常に行きにくい辺りにあるのかもしれない.

 友人Mを拾って,金沢を出たのは15時過ぎ.借りた車はTOYOTA・Vitzの1000cc・ATと,なんとも面白味のない非力な車だが仕方がない.余計な出費を抑えたいし,時間も早いことだし,のんびりと田舎道のドライブとする.
 梅雨明けして間もない夏の空が綺麗だ.夏空.今年は梅雨明けが遅かったからか,この澄んだ青と丘の緑のまぶしさが気持ちいい.
 ところがこの夏空を写真に収めようとして,俺として有り得ない失敗をしたことに気づく.

 …デジカメ忘れた!

 予備のバッテリーはきちんと鞄の中に入れたのに,である.何処に行くときでも必ずデジカメは持って行く俺が,である.それもこんな見応えのあるであろう祭りの時に…
 仕方ないので写真は携帯のカメラで撮った.写りが非常に悪いのはゴメンナサイ.

 向田に着いたのは18時半.向田地区の北側の港が臨時駐車場になっていた.俺たちはツインブリッジから島に渡り,北側から来たのですぐ駐車できたが,能登島大橋から渡っていたら会場を迂回しなければならず,こうすんなりとは行かなかっただろう.
 地区の中心の交差点では,“よさこい踊り”の演舞が行われていた.“よさこい”は高知発の後発の踊りだが,あの熱気に溢れた激しさはキリコとよく合う.


 伊夜比盗_社の境内には大小7本の奉燈(七尾周辺ではキリコをこう呼ぶ)が集結している.そして能登各地の太鼓が代わる代わる演じられていた.太鼓もまた,キリコとよく合う.


 そして完全に辺りが暗くなった20時半ごろ,いよいよ奉燈と神輿が動き出す.
 ここの奉燈はそこそこ大きい.これが担がれ,乱舞するのかと期待したが,しかし過疎化のためか,残念なことに車輪つきである.
 奉燈と神輿は集落を離れ,明かりが全くない田んぼの中にある広場に移動する.闇に奉燈が映える.

 そしてここからが祭りの本番だ.7本の奉燈は,広場の中心にある30mの柱松明の周りを6周する.いかに車輪つきであると言っても,闇の中を奉燈が次々と駆け巡る様は迫力である.
 「ワッショイ」の掛け声をかける子供がいたが,それは違う,「サッカサイヤ」だと父親が教えているのを見ると,こだわりを感じる.奉燈にワッショイの掛け声は似合わない.しかし全体的に掛け声は揃っておらず,いろいろな掛け声が入り乱れる.ここでは奉燈はあくまで前座のようである.

 奉燈の乱舞が終わると,広場は再び一時の静寂に包まれる.暗闇に風の音と人々の話し声しか聞こえない.
 いよいよ松明に点火する準備が始まる.

 広場の隅に数箇所,焚き火がたかれる.すると法被を着た男衆が小松明を持ち出し,それに火をつける.子供から老人まで,街の住人も参加しているようだ.
 それぞれが小松明を持ち,火がつくと,「エッサ,ホイサ」の掛け声と共に,小松明を回しながら広場を駆け回る.100本以上の小さな炎が闇を駆け回る様は幻想的だ.
 おとなしそうに見えるが,この頃には柱松明の周囲には,なにかもの凄いものが潜んでいるような,熱くはないが大きなエネルギを帯びた,浮き足立った不思議な空気に包まれている.

 そして全ての小松明に火がつき,十分に走ったかと思われる頃,笛の合図で一斉に小松明が柱松明に投げ込まれる.
 藁でできた柱松明は,例年なら一気に燃え上がるのだろう.今回は前日までの雨で湿っていたためか,炎が広がるのには少し時間ががかった.
 しかし…


 最初はなかなか広がらなかった炎だが,突然,急速に燃え広がりだした.あっという間にそこには巨大な火柱が出現した.
 潜んでいた何かが噴出し,暴れだしたかのようだ.まさに天を焦がす炎とはこのことだろう.
 松明から50mは離れている俺たちのところにも,熱気が押し寄せる.熱い.

 そして柱を支えている縄が1本,2本と焼け落ちていき,この凶暴な火柱は,何の前触れもなく,突然倒れる.この松明が倒れる方向によって,その年の豊作・豊漁を占うんだそうな.
 松明が倒れるのは一瞬の出来事だ.
 巨大な炎の穂先が俺たちの方向に傾いた.マズイ,と思った次の瞬間,火柱は一気に倒れこみ,「ズン!」と低い音を立てて地面に横たわった.どよめきが上がる.俺たちがいる方向めがけて倒れてきたから,恐怖の入り混じったもの凄い迫力だった.
 松明が倒れたら,先ほどの男衆が燃え盛る松明の足元の柱に縄をかけて,1本ずつ引き抜いていく.30mの巨柱を支えていた丸太である.力技で抜けるものではない.的確に縄を掛け替え,少しずつずらし,1本ずつ引き抜いていく.いまだ燃え続ける巨大な炎の足元で力を合わせる男衆もまた,見物だ.

 その後炎が徐々に小さくなり,人々は徐々に散開していき,奉燈は街に戻り始める.
 俺たちもこのあたりで引き上げ,帰路についた.


 今回の祭りは,観光客の姿も少なく,典型的な地元の祭りといった感じだった.しかしその熱気は凄まじい.あばれ祭りのような動的な熱気はなく,パッと見は冴えないが,静から始まり,眠るエネルギを開放する不思議な迫力がある.身体の奥底に眠る何かを揺すぶられたような,不思議な祭りだった.


2006/7/26(wed)
サマーサイエンス
 大会から帰ってきて一息つく間もなく,昨日,今日とサマーサイエンススクールのStaffとして手伝いをしてきた.
 これは子供たちに科学の面白さを体験してもらおうってな趣旨で,小学生〜高校生向けに大学が開講する課外授業みたいなものである.実験教室やら,ペットボトルロケットやら,グライダーやら,木工教室やら,橋梁模型やら,マイコンカーやら,対象ごとに様々な講座が開講される.で,夢考房Staffはこのスクールの手伝いの中核になる.

 俺が手伝ったのは小学1,2年生対象の“いろんな船を作ろう”.
 1日目はゴム動力のペットボトル船,2日目はヨットを作ろうってな,簡単な工作教室だ.
 工作といっても,牛乳パックを鋏で切って,テープで他の材料と張り合わせるだけ.複雑な部品はないし,穴あけとかスタイルフォームの整形とかは事前に終わらせてあるので,非常に簡単である.
 いかに小学校低学年といっても,この工作は簡単すぎるんじゃないか? とも思ったが,意外に好評だったのはひと安心.多少,作業が遅れる子供もいたが,適当にフォローすれば皆,すぐに完成.俺達は普段,複雑な工作ばかりしているわけだが,こんな単純なものでも子供が喜ぶのを見るとほっとする.

 ところで,授業中はそこそこおとなしい子供たちだが,やはり休憩時間になるとおもいっきりやんちゃである.
 その元気の矛先は当然,俺達Staffに向くわけで…


 小学生に集団リンチくらう大学生.
 あれ? なんか1人,大きいのが混じってる気がするんだが…

 子供は人を見るのがとても的確だ.構って貰えそうな相手を見つけて集団で群がる.
 実はこのサマーサイエンス,基本的に子供の相手が一番大変だったりする…


2006/7/23(sun)
ボート大会2日目〜過酷な海水浴
 大会2日目,今日はロングレース3本が行われる.1000mのスラロームレースと,30分および1時間の耐久周回レースである.
 しかし,昨日のギアBOX破損で完全に走行不能となってしまったため,俺達,人力チームは今日は暇である.
 …実はあのギアBOX,優等生なふりしてただけなのね.
 しかし大会に参加する意義はレースに参加するだけではない.この大会には様々な技術レベルのチームが,いろいろとアイディアを凝らしたボートを持って参加している.他チームのボートの情報収集に走り回ってきた.


 ところで,今年の大会会場はボートを水面に出すのが非常に面倒である.
 昨年までの会場は競艇場やら漕艇場やらで,浮桟橋が十分あったのでボートの上げ下ろしや水上でのメンテナンスも楽だった.

 ところが今年の会場は海水浴場である.即席の小さな浮桟橋が1つあるだけで,基本的に出艇は砂浜から行う.
 ここで,喫水が浅いボートならさほど問題にならない.しかし水中翼艇は,水中にストラットやら水中翼やらが突き出しているので喫水が深い.桟橋から下ろしたいのだが,桟橋は狭い.仕方なく,数人でボートを担いで十分な水深がある場所まで歩き,それからボートを下ろす.…水が冷たい.
 さらに,今年はレスキュー体制が不十分ときている.レース艇はなんとかレスキューできるようだが,試走中の艇までは手が回っていない.
 …結局,ボートを下ろすために胸まで水に浸かり,さらにメンテナンスやレスキューのために工具を紐で提げて泳ぎ回る羽目になってしまった.
 沖50mで走行不能 → とりあえず様子見に泳いでいく → 岸までボートを曳航(泳いで) …となってしまうのである.もう大変.


 腰まで海水に浸かっての出艇・回収.冷て〜
 こちらは同じチームのソーラーボート.

 今年初の海水浴となってしまったのだが,この霧雨が降る寒い海に入りっ放しはかなり厳しかった.
 もう少し桟橋とレスキューを増やして欲しい.


2006/7/22(sat)
ボート大会1日目〜そしてギアは飛んだ
 今日も鬱陶しい天気に変わりはないが雨は降っていない.ソーラーボートには辛い曇天だろうが,人力には暑すぎずちょうどいい天気だ.
 水中翼関係のセッティングが全くできていないので,早めに試走して様子を見たいところだが,大会運営側からは,レスキュー体制が整うまで水面に出るのは禁止とのこと.う〜ん,結局ぶっつけ本番になってしまうわけね.

 ところで,俺たちが参加している大会について少々.
 “ソーラー&人力ボートレース全日本選手権大会”と長ったらしく物々しい名前がついているが,大学の授業や企業のサークルから,個人まで,様々なチームが参加しているアットホームな大会である.マシニングセンタで水中翼を削り出すなど,もちろん工業系の企業チームの技術力は凄いのだが,グラインダとベルトサンダーだけでステンレスのプロペラを削り出すなど,個人チームでも驚くような高い技術を有しているチームもいる.で,そんな高い技術を持つチームだが,話しかければいろいろとノウハウを教えてもらうことができるのがこの大会のいいところだろう.

 大会1日目の今日は,ショートレースが行われる.午前中に予選100m,午後は決勝200mのレースだ.
 予選は1艇ずつ100mの直線を走行してタイム計測をする.任意のタイミングでスタートできるし,実質のスプリント能力はここで評価できる.
 決勝は予選で速かった艇から順に6艇ずつ,シグナルにより一斉にスタートして200mの直線を走行して着順を競う.これはスタート前の助走なんかも影響するから,レース色が濃くなる.
 今回の俺達のボートは,長距離仕様となっていて水中翼が大きいから,スプリントでは不利だ.まぁしかし,とりあえず水中翼走させたい.


 水面が使えるようになったのは,開会式と選手ミーティングが終わった10時半ごろ.
 早速,ボートを水面に出して試走する.
 改良した操舵系は問題なく機能している.同じく改良した駆動系により,チェーンの外れも起こらない.いい感じだ.これならいけるかも.

 ところが,いよいよ翼走できるかテストしてみようと沖へ向かったときに,衝撃音が響く.
 今度はなんだ? チェーンは問題なさそうだ.流木にでも当たったか? だが水中翼もプロペラもきちんとついている.駆動系の抵抗もない.むしろ軽くなった感じだ…プロペラが回っていない!
 疑惑のギアBOXか!? とメンバー一同,肝を冷やしたが,ドライブシャフトは回っている.
 この問題は,プロペラをドライブシャフトに止める割りピンが折れたことだった.設計ミスによる強度不足.急ぎ,穴を拡張してネジを切る応急処置をし,割りピンをボルトに変えて再び出走.工具持って来てて良かった.

 既にショートレース予選は始まっている.リミットは12時まで.それまでに試走を済ませ,最低一度は走行しないと棄権となってしまう.急げ!
 再びボートを水面に下ろし,沖へ向かう.徐々に速度を上げていくが,問題はない.今度こそ翼走できそうだ.
 そして漕手のYが全力を掛けた.ボートの速度が上がり,艇首が離水した.よし,行け!そのまま離水しろ.翼走まであと僅か.大会の奇跡よ起これ!

 再び駆動系から衝撃音が響く.
 そして今度はペダルが全く動かなくなった.何か巻き込んだか? と思ってみたりもするが,直感的にコイツはギアBOXだ,と感じた.
 ボートを揚げて点検するが,ペダルを回すと抵抗が定期的に変化する.マズイ,ギアが歯飛びしてる.やはり耐えられなかったのか?

 残り時間は30分.交換部品はない.応急修理は不可能.
 こうなったら,成績は悪くてもでもいいから,せめて棄権を回避しようと低速で予選を走行することにする.しかしスタート直前に完全にペダルが空転するようになり,走行不能に.棄権となった.

 …俺達の夏は終わった.


 チーム・コギト(YAMAHA)の“COGITO-R 2006” 人力Aクラス最速艇である.
 水中翼走するとこんな感じ.こんな風に走りたかったな〜


2006/7/21(fri)
ボート大会前日〜静岡へ
 大会前週にギアBOXを紛失するという失態を犯し,一時は大会参加すら危ぶまれた人力ボートだったが,出発前日の昨日昼,待ちに待ったギアBOXが届いた.
 周辺部品は水曜までに加工を終わらせておいたが,ギアBOX本体に多少の加工が残っている.急ぎ加工機を回し,出発12時間前まで加工するという暴挙となったが,組み付けも終了し,なんとか走行可能となった.
 よし,大会だ.

 例年,ボートの大会は静岡県の浜名湖競艇場で8月末の開催だったが,今年は静岡市の三保海水浴場である.金曜〜日曜,2泊3日となる.小旅行やな.
 昨夜はボートの積み込みで遅くまでかかり,それに加えて自分の準備なんかもあったわけで,準備が面倒と言えば面倒かもしれない.まぁしかし,車で移動+ホテル泊なんで野宿自転車旅なんかより遥かに準備は楽だ.パッキングを気にせず,要りそうな物を鞄に放り込むだけでよし.1時間で終了.こんな時,旅慣れしてると便利だ.
 過去2回は,遅刻しないように,大会前夜は大学で野宿したが,今回はドライバーの任務がある.4時間半の睡眠では十分とはいえないが布団で寝る.

 そしてやっぱり5分の遅刻...いかんなぁ.人力班から遅刻者4名…さすが人力ボート.肝心なときには必ず遅刻する.
 レンタカー3台に分乗し,6時過ぎに大学を出発.雨の中,一路,静岡に向かう.450kmの長距離ドライブだ.

 静岡に着いたのは14時頃.こんな天候でソーラーボートなんてありえない,ってくらいしっかり雨である.こんなんで大会できるのか? 人力は走行可能だが,やはりこんな雨の中走りたくはない.

 大会に参加するボートは船体検査を受ける.例年なら船検は大会会場で行われるのだが,今年は会場から10km離れた清水エスパルスプラザで船検が行われた.ソーラー&人力ボートを広く認知してもらうため,だそうだが,トラックからボートを下ろして,組んで,検査を受けて,再びトラックに積んで,移動して,トラックから降ろして,テント設営して…なんとも面倒である.
 さらに悪いことに,例年なら,このときにボートの試走・セッティングができるのだが,今年は移動時間とレスキュー体制の関係で全く試走ができなかった.大会前の試走がろくにできなかった俺達としては,大きな痛手である.


 そしてここで新たに大きな爆弾が露呈する.
 現在の人力ボートは大学の卒業研究とは関係なく活動しているが,以前は卒業研究のテーマで,M教授が担当していた.現在はソーラーボートの卒業研究を担当しているM教授が,大会にも同行しているのだが,そのM教授が例のギアBOXを見てとんでもないことを言った.

 「10年ほど前に,1人乗りの人力ボートでこれ使ったことがあったんだが,すぐにギアが飛んで使い物にならなかった.」

 マジで! 初耳だって.
 しかも俺らは2人乗り.果たしてギアは耐えてくれるのか?
 …まさか10年前と今じゃあ,同じ性能ってことはないだろう.きっと耐える!

コイツが問題のギアBOX.
逃亡するわ,耐えれない疑惑が浮上するわ,散々.
レース会場にて,遅くまでセッティングが続く.


 レース結果がどうなるか…以前に,果たしてまともに水中翼走できるのか? 様々な爆弾を抱えたままレースを翌日に控える.


2006/7/16(sun)
カリーは痛いものだ!
 ここのところの熱帯夜で,体調不良である.そんな体調が続いていて,そこにさらにギアBOX紛失の精神的ダメージが圧し掛かる.コンディションは最悪だ.
 こんなときにはなにか旨い物でも食いに行って,気晴らししてスタミナをつけたい.

 そこに丁度,先輩が富山の名物カレー屋に行こうかなと言っているのを聞きつけた.
 これは絶好のチャンス.最近こんなイベントもなかったし.話に食いついて,流れを一気に行く方向へ持っていく.

 で,夢スタの後輩2人を巻き込んで,来たのは富山市内のインドカリー屋“タージ・マハール”.久しぶりの遠征食事だ.
 金沢から2時間のドライブの後,到着.
 店に入ると,インドの工芸品が飾ってあって,インド音楽が流れている.そこそこ上品な雰囲気だ.
 しかしなんか,店内の空気がおかしい.空気が辛い!

 ここまで来て頼むのは,純インド風カレー“カシミールカリー”
 カシミールカリーには次のグレードがある.(☆は辛さ)
 ブラック 
 レッド 
 グリーン 
☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 超辛いけどおいしい.人気No.1 
 話のネタに一度どうぞ
 激辛.命の保障なし
 …え〜と,なんかいろいろおかしくね?

 俺が頼んだのは“レッドカシミールカリー”.さすがにグリーンはチョッと遠慮しときます.
 ただし新人KとJumboの2人は強制グリーン.


 タンドリーチキン定食.“ラッシー”(ヨーグルトドリンク)がついてくる.これが生命線.
 カリーは左の皿に載った小さなカップに入っている.少ないと侮るなかれ.

 さて,その味だが…一言,辛い.ホント,恐る恐る少しだけ口に入れるだけで,口の中で暴動が始まる.危険だ.
 いや,ホント,辛いんだって.この辛さは尋常じゃないって.カリーの辛さに店内のインド音楽が妙にマッチする.暴走気味である.
 レッドでこの辛さである.グリーンに至っては,ホント,紹介文のとおり.Jumboはたいらげたが,Kは大いに苦戦を強いられたようだ.大粒の汗をダラダラ流してた.

 で,なかなかカリーが減らないKにJumboが遅いと言うと,Kの名言.
 「これを食べるのは殴られに行くようなもんだって」

 決して大げさではない.ホント,危険なカリーである.非常に辛い.いや,むしろ痛い.
 何とか俺は完食したが,カリーは痛いものだ.こら,インド人は夏ばてせんわ.

 いつのまにか,凹んでたこともコンディション悪いことも吹っ飛んでしまってた.


 ちなみに,平成18年には金沢に支店ができるらしい.楽しみである.
 …新人教育の場がまたひとつ増えた?


2006/7/15(sat)
熱帯夜
 このところしばらく,非常に暑いです.まぁ,7月も半ばを過ぎていよいよ夏本番…ってなもんで,仕方ないっちゃ仕方ないんだが,暑いのが苦手な俺には非常に苦痛である.
 それでもまぁ,晴れた日の昼間の,出歩いているときの夏っぽい暑さはまだ大丈夫である.(暑い暑いとはこぼしているが…)

 問題は夜の暑さである.それも蒸し暑い雨の日など,最悪である.ここ数日に至っては,夜中でも外気温が30℃弱という熱帯夜が続いていた.しかも雨で湿度は高く,蒸し暑い.非常に過ごしにくい日が続いていた.
 これだけ暑いと眠れたもんじゃない.そして電気代をケチって冷房は使わない.しかも雨なんで窓を開け放つこともできない.
 …その結果がちょっと笑えない状況になってしまった.

  朝,軽く熱中症の症状を抱えながら起床.調子が悪いが下宿にいても暑いだけなんで,大学に行く.
  日中は工場でボート関係の加工.冷房が利いているので徐々に体調は良くなる.
  17時の閉館後も掃除を手伝ったりしてしばらく工場で涼む.
  帰宅.暑い.晩飯は食えたり食えなかったり.(調理する時の熱を浴びて食えなくなることもある)
  蒸し暑い中で寝る.ろくに眠れたもんじゃない.

 …起床直後が最も調子が悪くて,作業終了時が最も調子がいいという,なんとも不思議な状態になってしまった.
 知人はエアコンが壊れてどうにもならんと嘆いていたが,エアコンを使わなかったら俺が壊れかけである.ろくに食えない,眠れない.かなり危険やな.

 少しはエアコン使わなあかんかな.


2006/7/14(fri)
優等生なギアBOX
 昨日の河北潟でのボートの試走,多発する初歩的なトラブルにも,急ぎ改良して次に向かおうとした俺達だったが,何かを忘れている気がしてならなかった.

 昨日の試走から帰って,チームは反省会を兼ねつつ部品のメンテナンスをしていた.
 いくつかの問題点を確認し,その対処方法もまとまり,メンテナンスもほぼ終了したのでそろそろお開きに…というときにこの災難は露見した.

 駆動部のギアBOXがナイ.

 これはマズイ.
 このギアBOXがなければ,いかに舵が利いても,チェーンが外れなくとも,水中翼が綺麗でも,ボートは前に進まないのである.

 どっかにしまい込んでしまったんじゃないのか? …工具箱,コンテナ,ダンボール, …ナイ
 車の中に落ちてるとか? …ハイエースのシートの下,トラックの荷台, …ナイ
 ボートを大学に搬入したときに,どっかに置き忘れた? …通路,資材棚,机の下, …ナイ

 …もしかして…河北潟に置き忘れてきたとか?

 早朝にはバイク乗りの後輩が捜索に行った.夕方には先輩の車で俺も捜索に行った. …ナイ

 …えらいこっちゃ.いや,ホンマまずい.どないするよ.

 なくなったギアBOXは幸か不幸か,市販品である.とりあえず即発注.…届くのは早くても20日.大会出発前日やん.
 試走どころの話やなくて,大会で走れるかすら怪しい.とんだ災難だ.

 しかし今回のギアBOXは存在感が薄い.
 昨年まで使っていたものは,先輩の作品で,総重量が2kgもあって,組み付けはシビア,とんだ厄介者だったわけだ.
 そいつに取って代わったのが今回のもの.2人分の出力に耐えて,2倍増速で,重量0.7kg,メンテナンスフリー,完成品で組み付けも楽.優等生だったわけだが,そこが裏目に出たか.誰に聞いても記憶が曖昧で,手掛かりすらつかめない.

 …もしや!
 昨日のシマヘビの怨念か!?
 みんなして追いかけるから,オレンジが酒饅頭投げつけるから,Kが車の下に追い込むから,…蛇の恨みはしつこいって言うしなぁ.

 ゴメンナサイ,シマヘビ様.もうしませんから.ギアBOXを返してください.お願いです.


2006/7/13(thu)
遅すぎた試走
 予定を立てても,絶対にそのとおりに事が運ばないのがボートクオリティ.(俺もその原因の一端だが)
 毎度のごとく,遅れに遅れていたボートの製作だが,ようやくそれらしい形にしたのが昨日.
 延長して時間外作業の中で,ついさっきまで殺風景な角パイプだったフレームに次々と部品が装着され,いつの間にかそこには水中翼艇が出現していた.

 俺の所属するボートプロジェクト(部活?)は,毎年夏に静岡で開催されるソーラー&人力ボートレースに参加している.企業や大学の同好会チームから個人チームまで,様々な方が太陽電池や人力を動力とするボートを作って参加する大会である.
 例年,この大会は8月末だったんだが,今年は主催者の都合で例年より1ヶ月早い7月21〜23日となった.大会が早まった事との関係は定かではないが,遅れに遅れた我がチームのボートは大会9日前にして,ようやく全貌を現したわけである.

 ボートが完成したら試走に行く.走らせてみないと判らない問題点ってのは必ず潜んでいるものである.
 というわけで,今日は2006年度艇初の試走に行ってきた.

 場所は河北潟漕艇場.金沢の北にある河北潟干拓地の水路である.
 昨年は全くボートを走らせることができなかったので,久しぶりの河北潟だ.

いざ,出走.
どんなトラブルが出るやら…
津幡高校のシングルスカルと.
くそう,翼走できたら確実にこっちが速いのに.

 いざ走らせてみれは,やはり問題続出.
 フロート-フレームの固定はあやしいわ,操舵ロッドはへし曲がるわ,チェーンは外れるわ,沖100mで外れたチェーンは食いついて水上修理不可能になるわ,非常用のオールは折れるわ,…全開走行して水中翼周りの性能チェック…どころのレベルにすら到達していない.あ〜あ.
 いろいろな低レベルのトラブルを抱えて,河北潟を後にした.いきなり翼走できるとは思ってなかったが,それ以前の問題が多すぎる.

 あえて今回の試走で得たものがあるとすれば,いままでばらばらに動いてきたメンバー(特に新人)の意思がまとまりつつある事だろう.やっぱ走ってるの見て,乗ってみれば士気も高まるもんだ.

 急ぎ問題の処置をして,来週にはもう一度試走したい.
 そんな念を抱きつつ,大学に戻って反省がてらメンテナンスをしていた俺達に,過去最悪の災難が降り注ぐ… (つづく)


2006/7/8(sat)
祭りは参加してなんぼ
 昨夜の祭りから帰って,寝たのは3時.しかしそれでくたばってる訳にも行かず,今朝は朝からボートの加工である.
 火〜木:スタトレ(9:00-19:00),木曜はさらにBBQ+カラオケで帰宅は翌4:00.そして金曜は昼から加工ののち,祭り.そして今朝は加工.
 今週はなんかもの凄く濃い週である.

 ところが,それにさらに追い討ちをかける出来事が発生した.

 昨夜行った宇出津は,先輩ALF氏の父親の郷だそうで,ALF氏も毎年,キリコを担いでいるそうである.
 そのALF氏から昨夜電話があったのだが,不携帯電話のため気がついたのは今朝.ところが,今日も夕方に電話があった.
 その用件とは…

 「キリコ担ぎに来ない?」

 なにぃ!
 願ってもみなかった申し出である.
 冒頭にも書いたとおり,今週はかなり忙しかった.しかも宇出津まで120km.決して近くない.しかし,こんなチャンスを逃すわけには行かない.
 が,足がない.今から高速バスに飛び乗っても,間に合わない.とりあえず「期待しないで待っててください」と返しておきながら,巻き込めそうな人物を探す.
 …いた.バイトの先輩cafewalker氏を巻き込むことに成功.ついでにバイトの後輩Iも巻き込んで,電話から1時間後の18:30には再び宇出津に向かっていた.

 宇出津には21時前に到着.家で晩御飯までよばれてしまって,ビールを3杯ほど呷った後,法被に着替えていざ出陣.
 昨日はキリコが主役で,松明の周りを乱舞したが,今日の主役はあばれ神輿である.キリコはそのお供で街中を一列に進むってのだから,おとなしい.それでも狭い街中をキリコがずらりと並んだ様は迫力である.
 さらにキリコ周辺にはサラシやら法被やら特攻服(!?)やらの男衆(たまに女性もいる)が溢れている.今夜はこの街は眠らない.


 号令と共に一気に担ぎ上げ,囃子を叫びながら進む.列が詰まれば盛大に揺らす.(写真提供:ALF氏)

 今回担ぐキリコは今年は35番,ほぼしんがりである.22時頃に街の端から進み始め,担いだり休んだり飲んだりを繰り返しながら街中を抜けて八坂神社に向かう.汗の流れと酒の回りと抜けのペースがもの凄く速い.酒が美味い.
 キリコの例外なく,最初は穏やかなんだが,進むにつれてノリが激しくなってくる.とりあえず叫び,担ぎ,歩き,揺らす.止まれば笑い,喋り,飲む.
 慣れてくればそうでもないのかもしれないが,担いでしまえば周りにあるものは障害物としか認識しなくなる.街の者だか観光客だか電柱だか判ったもんじゃない.そして,身長が足りない俺は中途半端に負荷が掛かるんで,微妙に違う所で辛い.だがこの辛さが気持ちいい.

 今年はあばれ神輿が力入れすぎて動けなくなったりしたため,全体的に長引いたらしい.八坂神社まで行って,町内に戻ってきたのは4時前.
 ここんとこ,微妙に燻ってたが,久しぶりに完全燃焼した感じだ.いい汗かいたな〜.宇出津で泊めてもらって,久しぶりに風呂に浸かって,久しぶりに布団で熟睡した.


 キリコ1本に50人として,36本.担ぎ手だけで1800人が溢れている計算になる.普段は閑散とした漁村に,もの凄いエネルギだ.都会に出ている若者もこのときは皆帰って来るんだと.ついでに,あちこちで見かけた特攻服は祭り目当てに集まってきた連中だそうだが,彼等もキリコを担いでいるわけで,祭りのエネルギの一端になってしまうとなんだか親近感すら沸くから,不思議な感じだ.

 やっぱ祭りは参加してなんぼやな.面白い体験やった.
 こら,癖になりそうや.来年も担ぐかな.


2006/7/7(fri)
夏だ!祭りだ!!キリコだ!!!
 この数日のこの尋常じゃない蒸し暑さ.はっきり辛い暑さである.
 暑い.そう,夏である.

 夏と言えば能登半島各地でキリコ祭りが行われる季節である.(キリコ祭りについては6月の日記出来事帖を見てください.)
 そして今日はキリコ祭りのトップバッターにして最も激しいと言われる祭り,宇出津の“あばれ祭り”がある.以前から見に行きたいと思っていた祭りだが,今回はフリー.行かない手はないだろう,ということで,車持ちの友人Mをそそのかして,能登町まで行ってきた.

 今日の見所は,20時から花火,21時からキリコの乱舞である.金沢を16時頃に出発.一路,能登町へ向かう.
 山側環状が開通したおかげで,能登方面へのアクセスは大幅によくなった.山側環状→能登有料道路→珠洲道路と走って,宇出津に着いたのは18時半頃.この時間で,既に珠洲道路は祭りに向かうであろう車がちらほら見受けられたし,会場に近い駐車場は既に満車.

 街中を歩けば,道に面した家々からは,帰省している親戚を交えてか,賑やかな食事の声が聞こえる.街全体がなんとなく浮き足立った雰囲気である.地方の祭りってのは,こういう祭り本来の姿が見られるのが面白い.
 ところが,祭り会場となる町役場前の広場に行けば,ちらほらと観光客の姿こそ見受けられるが,閑散としている.少々,拍子抜けだが,この時間帯は静の時間なのだろう.着くのが早すぎたかな,と思いながら,最前列に陣取る.

 日が暮れ,ようやく辺りが暗くなってくる8時になると,海上から花火が打ち上げられる.
 花火自体は,それほど大きなものも上がらないし,遠いし,あくまで前座ってな感じだ.
 この頃になると,法被姿に座布団を抱えた男衆をちらほらと見かける.キリコの担ぎ手か.しかし相変わらず会場周辺はおとなしい.
 花火は30分ほどで終わり,辺りは静かになる.

 そしていよいよキリコの乱舞が始まる.
 松明に火がつけられ,キリコが1本ずつ広場に入ってくる.
 独特の囃子と共に練り歩くキリコは独特の熱気を持っている.しかし,なにか物足りない.
 
 キリコは続々と現れる.2本目の松明に点火される頃には,徐々に会場の空気が熱くなっていく.
 ・・
 ・・・

 気がつけば,役場前の広場には36本のキリコがひしめき合っていた.
 火の粉を浴びながら,松明ギリギリをキリコが乱舞する.
 ときたま,キリコが群集に突っ込む.
 …いつの間にかこの空間はもの凄い熱気に包まれていた.

 静かに始まって,いつの間にか臨界寸前の熱気に包まれるのはキリコ祭りの特徴だ.やべぇ,この祭りはおかしい.熱過ぎる.
 これ無くして夏を語ることはできない.


 またまたもの凄い熱気を受けてきました.いや〜夏の祭りはやっぱこうじゃなくちゃ.
 帰路についたのは23時過ぎ.金沢着は2時頃でした.

 今年の夏も熱く乗り切ろう.


2006/7/6(thu)
流しそうめん
 今日は,3日間続いたスタトレの最終日である.
 午前はフライス盤の講習,午後はヒヤリハット報告書についての対応のシミュレーション・添削と,3日間のトレーニングのまとめ・レポート作成.その後,新人対象の清掃講習を受け,これにて3日間のスタトレは終了.あ〜疲れた.
 内容は例年と大差ないそうだが,今年のスタトレはえらく疲れる,と皆言っている.なんでかな? 気候のせいやろか.

 スタトレ終了後は,いよいよお楽しみ,打ち上げのBBQである.
 我が大学内にはBBQができる施設がある.(実はそこの管理もStaff業務だったりするんだが) で,食材は食堂に頼んで手軽に済ませることもできるのだが,それじゃあ面白くない.StsffのBBQは毎回,食べたいメニューの希望を募った上で,幹事が買い出しに行って食材を調達する,が慣例となっていた.
 となれば当然,幹事の腕が試される.ところがここ数回のBBQはあまりにもローコスト主義だったために食材がしょぼく,皆の不満が溜まっていたところだった.業務スーパーは自分らの飯だけにしとけっての.
 この流れを打開すべく,今回の幹事はベテランのY先輩他.BBQってのはこうして皆を盛り上げるんだとの手本とばかりに,力の入った仕事をしてくださった.

 まず肉に関しては,そこそこ上質狙い.ここでコストダウンを考えちゃイカン.
 サイドメニューもなんか欲しいな.…お好み焼きで.
 夏ってことで,かき氷なんかどうやろか.…かき氷機と氷も購入.
 冷奴なんかもよくない? …豆腐購入.

 でもやっぱり夏と言えばそうめんなんかも…


 …流しそうめん設置.(写真提供:オレンジ)

 さすが夢考房人.
 流しそうめん実施の噂を耳にしたSi技師の鶴の一声で実施決定.

 「竹切りに行くぞ.」

 郊外にある大学のグランドで切り出してきて,半分に割る.あとは節を落としてあっという間に樋の出来上がり.
 すばらしい.

 最初は学生が流していたんだが,酒の回ったU技師とかが流しに来る.…流すの早すぎですって.
 流すヤツ,流すふりして食うヤツ,上流で奪うヤツ,下流で取り損なうヤツ,最下流で棚ぼたにあやかるヤツ.竹に沿ってデットヒートが繰り広げられる.
 流しそうめん,熱いです.竹沿いが一番盛り上がってたな.

 夏っぽく盛り上がりました.スタトレご苦労様〜


 …これが,怒涛の週末の始まりだとは,俺は予想だにしていなかった.


2006/7/5(wed)
Staffトレーニング
 昨日,今日,明日と,夢考房スタッフ(大学内工場のバイト)のトレーニングである.
 工作機械でチョッと上級編の加工実習をしたり,様々な日常業務(大型プリンタの用紙交換とか,特殊工具の貸出手続とか…)のシミュレートと確認をしたりして,各人のスキルアップを目指す.
 それなりに様々なことを知ってるようでも,やはり俺は新人.当然ながら知らなかったり,誤認してたりする事がチョコチョコと出てくる.身につけて行こう.

 昨日は主に日常業務関係と,配置換えにより新たに26に設置されたプレスブレーキ(金属板を曲げる機械)などの講習だったんだが,今日はボール盤(ドリルとかで穴あけする機械)でのボーリングアーバやリーマといった特殊な刃物での穴あけの話と,シリンダゲージなど穴径を精密に測定するする測定具の講習.
 いつもながらY技師は講習が上手い.機器の使用方法や注意点を説明しながら,自らの現役時代経験談より設計の話や工場の話などを織り交ぜ,様々な話を聞ける.ああいうふうな,現場経験の裏付けのある話を聞けると分かり易く面白い.大学の授業もあんなんだったら分かりやすいのだが…

 午前中の講習で特に気になった点について.
 ドリルでφ24mmとかの大径穴をあける際には,小径ドリルから数段階に分けて徐々に穴を広げる.これはドリルの中心部の切削速度が小さいからなんだが(外周部と中心部では,当然中心部の速度が遅い),問題は一段階で前の穴よりどのくらい太いドリルを使うかということ.
 結構加工経験があるベテランStaffの回答は,φ4mm→8→12→16→20→24.4mmずつ,徐々に穴を広げて行こうという慎重な加工.
 ところが,これはNGだそうだ.大径ドリルで中心部まで使うのは,前述の理由でマズイのだが,このように僅かに穴を広げるというのは,刃の外周部のみを使うため負担が大きく,振動が大きくなり,欠けが生じやすいのだそうな.あと,無闇に行程が多く時間がかかるという問題もある.
 理想的には,φ6mm→12→24だそうな.下穴に対して2〜3倍の径のドリルを使うのが理想的とのこと.しかもこれなら僅か3回.効率的である.

 大径ドリル加工となると,どうしても振動が大きくなる.その時に,一回の切り代を小さくしたほうが刃に掛かる負担が小さくなると考えて,少しずつ穴を広げようとするのはよく考える.だがそれは間違いだったわけだ.むしろ切り代を適度に大きくしたほうがドリルの場合は振動が少なくなるんだと.
 知ったつもりになってた事項だが,ホンマ,いい勉強になった.


 午後からは旋盤(丸棒を削る機械)の実習.
 こちらは,最も基本的な外周切削・端面切削・突っ切りに加えて,螺子切りとローレット加工を加えたもの.+α編ってところか.


 製作物.
 これを,φ30の鋳鉄の丸棒から削り出した.(中央のナットは違うけど)
 左側がローレット加工(滑り止め).右側がM16×2のネジ.

 最近ではあえて旋盤で螺子切りしようって利用者もほとんどいないし(ダイスで事足りる),指導する可能性は相当低い加工だが,旋盤をちょくちょく使う以上,押さえておきたい加工だ.(俺のこだわり50%)
 しかし,この講習で一緒だったStaff7名で,日常的に旋盤加工の経験があるのは俺含め僅か2名.それでも短時間で全員,完成まで行けただけいいんだが,チョッと腑に落ちない.やっぱり機械加工の指導をする立場なら,機械回した経験っているよなぁ.
 知らないなら習得しようとする動きが大切じゃないかな.…まぁ,俺みたいに,何でも興味本位で,本業ほったらかしでどこにでも現れるのもなんだけど.

 ところで,この鋳鉄って材料,鋼なんかと比べて非常に脆い材料なんで,切屑が砕けて排出性はいいから作業は楽なんだが,加工が終わったら体中が粉っぽくなってるのが難点だな.他の材料の加工でも切削油で体中油臭くなるのだが,粉っぽく,黒く,鉄臭いのはもっと厄介かも.


 あと1日,頑張ろう.


2006/7/1(sat)
夏が来る〜車が欲しい
 7月である.夏である.

 それに合わせるかのごとく,昨夜の気温は26℃,室温は28℃,あちぃ.しかも,熱帯夜の上に梅雨真っ只中.窓を開けることもできず,この上なく蒸し暑い.寝れたもんじゃない.
 俺は寒いのにはそこそこ強いんだが,暑いのは苦手である.さらに蒸しつくのは大の苦手.夏は苦手だ.

 と,夏は苦手だと言ってみるが,夏が嫌いなわけだが,夏になってくると,なにか無性にテンションがあがるのである.
 開放感なんだろうか.地元にいた頃はここまで感じることはなかったのだが,北陸に来てからである.冬の憂鬱が終わり,春に癒されて,夏に熱くなるのである.能登にヤンチャな祭りが多いのはこういった所だろうか.
 程よく暑い夜に,チャリで風を切るのがこの上なく気持ちよく感じる.そして,どっか行きたい欲が激増する.

 折しも,先週で大学の試験も終わり,春学期の授業は全て終了.いよいよ夏休みに突入である.
 時間に余裕もできた.あぁ,どっか行きたい.

 こうなってくると,ワークスを失った痛手が大きくなってくる.元々俺は車をチョイ乗りには使ってなかったんで,学期中はそれほど困ることはなかったんだが,どこか遠出したいとなると話は別だ.
 元々は,ワークスの次はSUBARU・インプレッサスポーツワゴンあたり…と思ってたんだが,それは社会人になってからの予定.さすがに学生の身分では維持するのが苦しい.1.5L前後でMT,ハッチバック,そこそこ走る車,安い,という条件で次の車を検討中だが,となると候補に挙がるのは次の車かな.

 TOYOTA スターレットGT(1300ターボ),HONDA シビックSIR(1600),MAZDA デミオGL(1500)

 絶対的な出力ではVTEC搭載1600のシビックだが,3車種で最も燃費が悪い上にハイオクを食う.
 ワークスのごとく,ターボエンジンの中高速での出力の盛り上がりがたまらない…となればスターレットか.こいつは燃費も最も良い.ただし,現行TOYOTAが苦手な俺と馴染むかどうか.古い車だからいけると思いたい.
 デミオは堅実にして意外としっかりした車だが,いかんせん他2車種より非力だな.
 今のところ,このあたりで検討中である.とりあえず試乗してみたいのだが,あいにく身近なところにいない.誰か乗せてくれ〜

 どのみち,資金的にまだしばらくは購入は無理だろうけど.どの車種も平均30万前後.もう少し安く狙うとしても,ここ2ヶ月でようやく10万貯めたところ.ワークスの車検で資金をほとんど放出してしまっているのが痛い.あと4ヶ月はかかるかな.


 …ワークス廃車からまだ2ヶ月ちょっとしか経ってないんや.ずいぶん前の事やと思ってしまったが.もうしばらく謹慎してろって事か.


 ワークスについていたブースト計.こいつを載せるならターボ車のスターレットやな.

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